クワ(桑アザ糖類)

桑の概要

クワ科クワ属は、北半球の暖帯および温帯地域に約10種類が分布しています。原産地は中国北部から朝鮮半島で、日本へは古代に渡来したと考えられています。日本では北海道から九州まで国内全域に分布しており、養蚕のために幅広く栽培されています。また、かつては栽培が盛んだった時代の名残として、野生化して土手や畑の周辺などでも見られます。

主な桑の品種

マグワ(学名: Morus alba L.)は、養蚕に使われる桑の品種で、別名としてトウグワ(唐桑)とも呼ばれます。中国から朝鮮にかけての地域が原産であり、中国では桑(そう)と呼ばれています。紀元前にインドや日本に伝わり、シルクロードを経て12世紀にはヨーロッパにも広まりました。桑の中でも特に養蚕に適した品種として重要視されています。

ヤマグワ(学名:Morus bombycis L.)は、日本原産の品種です。ヤマグワは、高さは約5から10メートル以上に成長することがあります。葉は薄く、表面は濃い緑色でざらつきます。また、ヤマグワの果実は黒紫色に熟し、甘くて食べられることから、食用としても利用されることがあります。

桑の利用方法

1.養蚕業

桑葉は、カイコの飼料として養蚕業で利用されており、カイコが蚕糸を作るための絹を産出するために重要な役割を果たしています。しかし、養蚕業の衰退とともに、耕作放棄されている桑畑が問題となっています。

2.食品、漢方薬(桑白皮)

果実食用としても利用されており、栄養価が高く、ジャムやジュース、スイーツなどに利用されています。
桑茶などの健康食品として利用されており、イミノシュガー類(アザ糖類)、食物繊維、ポリフェノール類、ペクチン、ミネラル、葉緑素などが含まれています。イミノシュガー類(アザ糖類)には、1-デオキシノジリマイシン、ファゴミンなどが含まれ、食後血糖値の上昇を穏やかにする成分として注目されています。
根の皮(根皮)は、桑白皮と呼ばれ、古くから漢方薬として利用されています。

木工品、和紙などの伝統工芸品

桑の木は強度が高く、その木目の美しさから、茶箪笥、長火鉢、ちゃぶ台などの高級家具、茶碗などの工芸品の材料としても使用されています。また、桑の繊維は強く、紙の製造に適しており、一部の製紙産業で使用されています。

桑の機能性成分

部位機能性成分
桑の実ポリフェノール類アントシアニン類
レスベラトロール
桑の葉イミノシュガー類1-デオキシノジリマイシン
ファゴミン
GAL-DNJなど
ポリフェノール類ケルセチン-3-(6-マロニル)-グルコシド(Q3MG)

機能性表示食品での届出情報

機能性関与成分を含む原材料名機能性関与成分件数
桑の葉由来イミノシュガー関連58
GABA9

消費者庁 機能性表示食品の届出情報検索より作成(2024年3月時点)

弊社で販売しているアザ糖類標準品

弊社では桑葉エキスから抽出・精製したアザ糖類標準品を販売しています。弊社で販売していますアザ糖類標準品は機能性表示食品の届出のための分析で標準品として使用されています。

※詳細については製品案内のページをご覧ください。

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